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「誠か?」
昌景は驚いた。
まさか忠勝が降伏するとは思っていなかったのだ。
「しかし、条件がある。」
「なんじゃ?」
「松平家康を見逃してくれ。今は松平家は滅亡するがまた再興した時には、松平家に帰参させる。これが条件だ。」
「家康を見逃すことに異論はないが・・後者はわしの一存では決めかねる。しばし待たれよ。御館様に使者を送り賛否を貰う。それまで、武田陣営にいて貰おう。」
「有り難い。我が儘を申し上げるが、家康殿に文を届けて頂きたい。」
「わかった。文は責任を持って届けよう。」
数刻後、武田陣営から二人の使者が飛び出した。
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