4149人が本棚に入れています
本棚に追加
「…………むぅ」
思わず声を漏らすシェニス。
盤面では白が見事にチェックメイト寸前まで追いつめられていた。
「はい、チェックメイト」
カツンと、無慈悲に黒のポーンが白のキングの前に打たれた。
「ぐっ……!」
悔しさに唇を噛む。
「罰ゲームは何にしようかな~?」
ニヤニヤと底意地悪く笑う。
そして不意に「そうだ!」と言い残して二階に上がって行ってしまった。
「……もの凄く嫌な予感がするな……」
一人残されたシェニスは諦めと不安の混じったため息をつくのだった。
最初のコメントを投稿しよう!