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「すみま……。」
「何度言えば分かるんだ!!」
あまりの大声に、身体をのけ反らせてしまった。
だが父さんは更に続ける。
「お前は特別なんだ!!」
「!!!」
そうだった。
俺は特別なんだ。
他人と話しをするなんて誤法度だ。
「………申し訳ありませ……!!!」
痛快な音が玄関に木霊する。
父さんに、自分の頬をぶたれたのだ。
「……っつ……。」
「分かっているな?
次はこの程度では済まさないぞ。」
「はい。
すみません。」
「分かったらもういい。
早く上がって準備しろ。」
「……はい。」
俺は父さんの冷たい視線を受けながら、自分の部屋へと向かうのだった。
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