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「お前、何で此所に居るんだ?」
「え?」
「小学校はあっちだろうが。」
俺は小学校のある方角を指差した。
勿論、軽くあしらったつもりだ。
「はあ?
俺高校生だし!!」
マジ切れしてやがる。
笑いを堪えていると、そいつの顔はどんどん膨らんで行く。
そうして思い切り頬を膨らませて俺を睨んだかと思うと、いきなり全身で息をはいた。
「まあいいや。
どうせいつものことだし。」
どうやら、このような態度を取られるのは珍しくないらしい。
「俺は成瀬祐(ナルセ ユウ)!
宜しくな!」
ついさっきの、悄気た表情からは考えられない程の笑顔を見せながら、俺に自己紹介した。
立ち直り早いな。
「お前の名前は?」
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