第三章

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「じゃあ…最初に朝日の話、聞いてもいいかな?」 「いいですよ!なんでも聞いてください!」 えへん、と朝日は少し胸を張る。 「まず少し気になってるんだけどさ、朝日って幽霊だよね。幽霊って、物とか人に触れるの…?俺のイメージだと、半透明とかで、すり抜けるイメージなんだけどさ」 「それはですね…幽霊っていうのは、基本的に思念の固まりなんです。だから、その行動に対する思いが強ければ触れるんです」 「…どういうこと?」 「んっと、簡単に言うと…。例えば幽霊が何故現世に存在してるのかっていうと、これをしたい、っていう思いがあるからなんです。だから、その目的を達すれば現世にいたいっていう思いが無くなって、消えてしまいます。これが悠さん達の言う成仏ですね。それと同じで、何かに触りたいって思えば触れるし、食べたいって思えば食べられるんです。逆に、思わないと出来ないんですけど…」 「なるほどね…。それなら、強く思えば浮いたりとか…何でもできるわけ?」
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