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そっと客間へと入ったその瞬間、悠はその場に立ち尽した。
ベッドに横になり、静かな寝息を立てている彼女。
その姿は…もう兎に角神々しいまでの美しさであった。
「て、天女が降りてきなすった…」
一人顔を真っ赤にしながらベッドに近づく。
枕元にメモを置いていると、悠はあることに気づいた
「寝間着、着てるんだ」
ストライプのその寝間着は、シンプルながらも彼女の清楚な美しさを引き立てていた。
布団が少し乱れていたので、掛け直そうとする。
「…うわ!」
悠は声を押し殺して叫んだ。
寝返りをうった彼女の胸元がはだけたのだ。
その透き通るようにきれいな肌が露わになる。
耳まで真っ赤にしながら、わたわたと後退する悠。
「し…失礼しましたー…」
小声で呟きながら急いで客間を出た。
早鐘の様に鳴り響く心臓の鼓動が鳴り止まない。
「あー…やばかった」
悠の記憶の中を、胸元をはだけ、静かに寝息を立てる…
ビリーがよぎった。
「ぬぉあ!」
無理矢理記憶から抹消する。
―さようなら、ビリー。
貴方はもう未来永劫金輪際作中に登場する事は無いでしょう…。
彼を忘却の彼方へと吹き飛ばしながら、悠は買い出しの支度をし始めるのだった。
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