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木下:「お店にヤクザ屋さんが入ってきたら、他のお客さんに迷惑だし、駐車場で待とうか。」
いきなり木下はそう言って席を立つ。田村も慌てて席を立った。
羽山:「オイオイ、逃げる気だろ。座れよ♪」
羽山は強気に戻っている。木下は相変わらず強気なまま
木下:「ほら、俺の車の鍵。逃げるなんてあり得ないから、アンタ持ってろよ。一緒に外で待てばいいべ?」
羽山:「…お、おう…」
田村:「木下君、大丈夫なんですか?」
木下:「何かあったら、お前だけは逃がすから、心配するな。」
木下が会計を済ませ、三人は店をでた。
駐車場の羽山の車の前に立ち、ヤクザを待つ事にした。と、羽山の車の前に立った途端に、木下が信じられない事を言った。
木下:「アンタさぁ、ヤクザ呼んだって嘘だろ?来たとしても、ヤクザじゃなくてチンピラ友達だろ?」
羽山:「○○組の椎名さんって人が来るよ!」
木下:「○○組?悪いけど、そんな組はこの辺にないだろ?椎名さんは、○●組の偉い人ならいるけどね。羽山さんさぁ、嘘つくならもっとうまくやれよ…あんな電話の仕方、すぐにバレるから。」
田村は横で話を聞いていて、どういう事なのか状況が理解できなかった。
木下:「なぁ、本当にふざけんなよ…オメーも大人だっつーなら、いい加減にしてくれよ。」
羽山はいきなり黙った。嘘を簡単に見破られ、反撃ができなくなったようだ。
木下:「どうする?殴りっこでもするけ?相手は俺がするけど、ヤクザに出入りしてる羽山さんなら、文句は言わないよね。」
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