天使の降る街

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天使が自分目がけて降ってくる… そんな訳が無いのに、カノンはその場から動けなかった。 しかし、ふと思った。 (俺、ここに居たら天使の下敷きになるんじゃぁ…?) その考えが出てきた時にはもう手遅れだった。 ドスーンッッッ!! 「うわぁっ!!」 「きゃぁっ!!」 派手な音を立てて、二人はぶつかった。 …と、いうよりもカノンの上に天使だと勘違いした程、美しい少女が倒れ込んでいる。 ふと、目が合う。 吸い込まれそうな程美しいエメラルド色の瞳。 しかしその瞳は、深い哀しみに支配されていた。 彼女が、エリーゼ。
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