似てる二人は結局のところ赤の他人(後編)

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<土方side> あれから、俺は、メガネとチャイナ娘に引きずられるまま、万事屋の家まで来ていた。 しかし、ものの見事に俺は、あの天パと入れ替わっちまっていやがる。しかも、コイツん家には煙草どころかマヨネーズの一本もねえときていた。 「あの、土方さん。」 「ん、なんだ?」 「なんだか、ご迷惑をかけてしまってすみません。」 「…何がだ?」 メガネは居心地悪そうにかしこまっている。 「いや、銀さんと入れ替わった原因は僕達にありますから。」 「大体、マヨラとサド野郎があそこを歩いてるのが悪いんだヨ。」 「神楽ちゃん!!」 メガネと対照的にどこまで偉そうなんだよ、このチャイナ娘は…なんか、まるで、あの天パと親子みてぇだな。苦労してんだな、メガネ。 「おい、メガネ。」 「はい?」 「気にすんな。こんなゴタゴタは総悟のやつのせいで慣れてる。」 「土方さん…」 「銀ちゃんよりも大人な発言アル…」 よく分からんが、メガネもチャイナ娘も目を輝かせてこちらを見ている。何か変な事でも言ったか? 「僕、今日は土方さんの好きなものを作ります。何が食べたいですか?」 「マヨラ、私の酢昆布分けてやるヨ!!」 なんか、懐いた…? 「あ、ああ。じゃあ、土方スペシャル。」 「分かりました。じゃあ、マヨネーズを買ってこないといけませんね。お米は姉上のところから少し分けてもらいましょう。」 何か、主婦がいるぞ…万事屋、ちゃんと養ってやれよ。 .
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