似てる二人は結局のところ赤の他人(前編)

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事の始まりは万事屋での出来事だった。 「ねえ、銀さん」 新八は台所から銀時たちのいる居間に来ると、切り出した。 「あ~?なんだよ、今良いところなんだよ」 銀時はソファーの上に横になって、ジャンプを見ており、神楽は酢昆布を噛みながら、テレビをじっと見つめている。 「ご飯が…」 「あぁ?飯ならさっき食っただろうが。さっそくボケたか?」 新八は俯いていた。さすがの銀時も、変に思って新八を見つめた。 「ご飯が、というかお米がなくなりました。」 「なにィ~!?」 銀時は叫んだ。そう、米が無くなるということは、万事屋にある食料が尽きたことを指しているからだ。 「米が無いって、この間買ったばっかりじゃねぇか!?」 「この間って、もう二週間も前じゃないですか!!大体、うちには神楽ちゃんがいるんですから、今日まで持ったのが不思議なくらいですよ!」 「マジかよ~」 銀時はその見事な天然パーマの銀髪をガシガシ掻きつつ、神楽の方を向く。 「神楽ァ!おめぇ、1日一升って食い過ぎだろうが!!もうちょっと節制しやがれ!」 銀時の言葉に神楽はテレビから視線をこちらに向けてくる。 「育ち盛りなんだから仕方ないアル。それに今に始まったことじゃないネ。」 「育ち盛りにも程があるわ!!俺だって、宇治銀時丼1日に10杯も食ったら、さすがに吐くわ!…いや、そんなこともないか。」 「ないのかよ!?とにかく、銀さんも神楽ちゃんも仕事探しに行きましょうよ?」 「なぁに、主人公であるこの銀さんを差し置いて仕切ってんの?」 「そうアル。ツッコミしか能がないのに仕切ってるネ、このダメガネが。」 「うるさい!!あんたらが毎日ダラダラしてるからだろうが!それにツッコミは高等技術だし、ダメガネっていうな~!!」 こうして万事屋ファミリーは仕事探しにかぶき町へと繰り出した。 .
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