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「「「は?」」」
目覚めた銀時と土方の言葉を聞いて新八と神楽、沖田は声をあげた。さすがに銀時と土方はショックが抜けないのか、固まったままだ。
「…銀さん」
いち早く状況を理解しつつある新八は銀時の名前を呼んだ。
「あぁ?」
それに対して返事をしたのは土方であった。
「土方さん」
「んだよ?」
沖田も同様に土方の名前を呼ぶ。返事をするのは銀時だ。
「マジでか…」
全員の心境を新八は代弁した。
「何がコレ、どうなっちゃってんだよ!?え、銀さんが土方さんで、土方さんが銀さんに、って!?」
「新八、何かそれ、『俺がアイツでアイツが俺で』みたいだなぁ…」
「土方さん?…じゃなかった、銀さん!!某映画のタイトルなんて持ち出してる場合じゃないでしょ!?」
新八のツッコミも土方の顔をした銀時だからか、やりにくそうだ。
「銀ちゃん…マジでマヨラーと入れ替わってしまったアルか?」
今まで黙っていた神楽がようやく口を開いた。
「…みたいだ。」
土方の顔をした銀時は神楽にそう答えた。
「旦那ァ…じゃないや、アンタ、ホントに土方さんなんですかィ?」
苦虫を噛み潰したような顔で銀時の顔をした土方は沖田に頷く。
「ああ…」
「いやだよ、俺、多串くんのまんまなんて!瞳孔、常に開きっぱなしじゃん!!」
銀時は辟易したように言う。それに反抗するように土方も口を開く。
「俺だって、テメェみたいに死んだ魚の目ェしたままなんて冗談じゃねぇ!!」
「だああぁっ、良いんだよ!いざという時はきらめくんだからァ!!多串くんには出来ないだろうけどっ!!」
「んだとコラァ!俺だって、目は鋭く光らせてんだよ!!まぁ、テメェには出来ねえだろうがなっ!」
「んだよ!!」
「やんのか!?」
《似た者同士…》
睨みあいを始めた二人に対しての新八たちの印象は同じだった。
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