✨ビンタのご褒美は✨

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  数日後、同時にアップしたわたしと遼子は、駅前にあるカフェに入った。 「聞いたよ、紗奈さんに。 よくやった!」 遼子が握手しようと右手を差し出す。 「恥ずかしいよ」と言いながらも、遼子の手を握った。 「やっぱり紗奈さんに見られてたか……」 「いいじゃん、別に。 あや乃は正しいことしたんだから」 「いや──正しくはないと思うんですけど」 「まあまあ。今日はあたしがコーヒー奢るからさ。 まさか殴っちゃうなんてねー。見直したよ!」 遼子は背もたれにふんぞり返って、カップを口に運んだ。 「あのさ、殴ってないよ。ビンタ──」 「どっちでもいいって! あのバカ英太! でもきっと、トワと一緒で懲りないんだろうな。 ホントごめんね。 あたしがあんなヤツ紹介したせいで、あや乃に辛い思いさせちゃった」 「ううん。いい勉強になったよ。 ホントにいろんな人間がいるんだってね。 英太をひっぱたいた時、めっちゃいい音がしたんだ。 気持ちよかった。 自分もこんなことできちゃうんだ!って感動してた」 「そっかぁ。そう言ってもらえて安心したよ! じゃあ、頑張ったあや乃にご褒美をあげまーす!」  
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