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「俺が寝てる間昂に何かされなかったか?」
俺は左ポケットに手を突っ込み鞄を右手に持ちながら永久に聞いた
並び方としては永久の右側に俺、俺の右側に昂
昂が道路沿いを歩く
「セクハラを」
「してない!してない!」
昂は全力で首を横に振り否定しようとするが俺の中の優先順位は当然永久が上だ
「ま、16年も生きれば十分っしょ?」
「まだ足りないですごめんなさい!」
こんな漫才もいつもの事だ
「クスクス…」
永久が可愛いらしい笑みを浮かべる
「今日は朱音いなくて残念」
朱音と言うのはさっき言ったもう一人
フルネームを木橋 朱音(キバシ アカネ)
珍しく永久と仲のいい女子だ
永久は友達があまり多くない
以前寂しくないか?と聞いたら
「刹那と朱音がいるから平気、むしろ刹那がいてくれるだけで十分」
って返された
嬉しいは嬉しいけど
ちょっと寂しくないかい?
で
そんな漫才や思考をしている内にバイト先のコンビニに着いた
「あ!俺腹減った!」
「しょうがないな、じゃあな、田中」
「田中って誰!?待って!置いてかないで!」
俺は永久を見てアイコンタクトをした
どうする?
お腹減ってない
帰るか?
うん
帰る事になった
「じゃあな田中、また明日」
「あ!そこそうなるんだ!?」
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