プロローグ

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「田中がどうしても奢らせて欲しいって言うなら寄っていかないこともない」  「だから、田中って誰!?」  で  結局昂の奢りで飯を食うことに 店に入るとバイトの先輩後輩が迎えてくれた 「お?神樹彼女と今巷で流行りのコンビニデートか?」 「今巷ではそんなデートが流行ってんですか?」 とりあえずカップ麺を持って行くと先輩にそんな事を言われた 「……3Pか?」 「死ねばいい」 永久がいきなり死ねとかレアだな もう先輩も後輩も苦笑い しかし空気読めない田中略してKY田中が 「いや~、分かります?」 とか言い出した 永久の機嫌を損ねる事に関しては天才的だな  お前 俺の隣に並んでいた永久はレジを出て文房具のコーナーに向かった で カッターを持って帰ってきた 「これ下さい」 それだけ言うと代金315円ちょうどを払って封を開けた 「永久ちゃんストップ!永久ちゃんストップ!刹那ヘルプ!」 「どうすか先輩、今日客入ってます?」 「そこそこな」 カッターがキチキチ言う音が昂の残りの寿命の短さを語っていた で 永久が昂の肩に手を置いて冷たい視線を刺してこう言った 「最後に教えて上げる、口は災いの元って言葉の意味」
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