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中は意外と片付いており、裸足でも大丈夫そうな感じだった。
「へぇ、大和さんが片付けたんですか?」
「一応、な」
ずんずんと大和は奥へと行く。
勇司はゆっくりと家屋を見たかったが、大和に置いていかれないように着いていく。
そして、一つの部屋の前に着いた。
大和が開けたその部屋は、壊れた家具などが多数置かれていた。
「……なんですか、ここ?」
呆れたように勇司は言い、その部屋を見回す。
「直せば使えると思い、取っといたんだが……それより、お前が壊したのと同じように、私には見えるんだが」
「……あははは……」
じと目で見られ、勇司は目を逸らしながらごまかすように笑う。
「はぁ……まあいいが、ここにあるのを外に出してもらう」
「えぇ?」
ここまで、着いてきておいて嫌そうな顔をする勇司。
「別に、全部じゃなくていい」
大和はそんな勇司を見て、外に出すのを促す。
渋々といった感じだったが、勇司は作業を始める。
(……これ、何の意味があんだろ?)
よくわからないが、勇司は壊れている家具を外へと運び出した。
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