怪力と眼鏡

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「……はあぁ~……」 勇司は陰気臭い溜息を吐いていた。 いつもと同じように、朔夜に叱られ、さすがにへこんでいるようだ。 「はぁ~……」 「……どうした?」 声をかけられ勇司が振り向くと、そこには眼鏡をかけた勇司と同じ執事服を着た黒茶の髪と瞳をした青年が立っていた。 「ほっといて下さい、大和さん。とてつもな~く、落ち込んでいるんですから」 彼は、鈴堂 大和<リンドウ ヤマト>。 勇司や理奈と同じくこの屋敷で働いている執事だ。 「……お前が、しくじるのはいつもの事だ」 「うわ、その言い方酷くないですか!?」 傷ついたかのように、勇司はその場にしゃがみ込む。 ……重傷のようだ。 その様子を見た大和は困った顔をして、どうするかを考えた。 考えた末、大和が出した答えは……、 「……特訓、するか?」 勇司に付き合ってやるという事だった。
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