怪力と眼鏡

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「特訓って、何するんですか?」 「……とりあえず、壊してしまう原因を調べるべきだ」 ……というわけで、二人は敷地内にある森へとやってきた。 大和の後に着いていく勇司は期待するのと同時に不安もあった。 (……これって、治るもんか?もしダメだったら、うぅ……嫌だなぁ) つい後ろ向きに考え、勇司は下を向いてしまう。 立ち止まった大和にぶつかり、勇司は何かと思い、大和の前を見る。 「……ここって?」 「今は使われていない霞家のはなれだ」 朽ちてボロボロになった日本家屋がそこにはあった。 「昔の霞家当主のお気に入りだったそうだ。私はたまにここを訪れている」 「だから、大和さん……たまに居なくなるんですか」 勇司はその家屋に近づいてじっくりと見る。 あちこちボロボロだが、柱などはしっかりしており、今でも住む事は出来るように見えた。 興味津々といった感じで家屋を眺める勇司を無視して、大和は戸を開けた。 「あれ、中に入るんですか?」 返事をせずに大和は中に入る。 慌てたように勇司も大和を追って、中に入った。
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