それはある日突然

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「香穂、父さん再婚することにしたんだ。」 お父さんは何の前触れもなく、突然言った。 「だから今度、お父さんの再婚する女性に会ってほしいんだ。」 私があまりにも突然のことに、固まって何も話せないのに、お父さんはどんどん話す。 「香穂、賛成してくれるよね?」 嬉しそうなお父さんの表情…。 お父さんはお母さんが亡くなってから、1人で私を育ててくれた。 反対したら、お父さん悲しむよね……。 私、悲しむ顔見たくないよ。 だから――… 『う……ん…。』 「そうかっ!!] じゃあ、さっそくあちらにも連絡して、すぐに会えるようにするからな。」 お父さんは私を抱き締めて、ぎゅーっと腕に力を込めた。 お父さん……本当はね…。 私……嫌だよ…。
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