大事な宝物

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深くなるキスに酔いながら、今日一日の事を思い描いた。 今日は絶対ヘトヘトになるまで連れ回してやる! 息切れし涙目の顔で司さんを睨むとそう決心した。 ねえ司さん… あと何回…何十回… この日を一緒に迎えられるか分からないけど… 一緒に居られると嬉しいな。 だって今日は… 私が産まれた日なんだから。 司さんに出逢うために 私が産まれてきた日なんだから。 「あっそうだ!」 キスの合間に私が叫ぶと、司さんは首をかしげた。 「言ったかどうか分からなくなる前に…」 「…なに?」 極上の笑顔で貴方の顔を引き寄せ… 『愛してます』 そう言うとまた唇が下りてきた。 .
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