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「まだ…買うのか?」
俺の一言に彼女はシュンとうなだれた。
「…だって…どれも可愛いいんですもん」
“ですもん”って…可愛い過ぎるなと思いながら慌てて繕う。
「いや!いいんだ!好きなものを好きなだけ買ったらいい」
そう言うと彼女は目をキラキラさせて『本当に!?』と言うので笑顔で頷いた。
俺はつくづく瑠璃の笑顔に弱いと思った…。
そんな自分に苦笑する。
何せ両手には既に10袋以上のショッピングバックが…。
しかもどれもこれも日曜雑貨ばかり。
どうせなら自分の服やらバックやら宝石やらを買ったらいいのに…。
でもやはりそれが、瑠璃という人間なのかもしれない。
「司さん!このカップお揃いで買いましょう」
「お揃いで?………買おう!」
「わぁ~見て司さん!このパジャマ可愛い。司さんとお揃いで着たいな~」
「お揃いの……よし!レジは何処だ?」
数時間後……
「少し…少しだけ…休憩しよう」
「む~~!……これじゃ、ご褒美は無しかな?」
「よし!次の店に直ぐ行こう!」
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