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しょうがない…頑張ってみるか…。
一か八か…。
「あ!!」
私は声を張り上げ、誰もいない場所を指さした。
流石に誰も引っ掛からないかなぁ~…
『『『『え…!?』』』』
嘘ぉぉぉん!!
引っ掛かったぁぁあ!!
引っ掛かっちゃってるよこの人達!!
でも、今が好機!逃げよう!
ダッ!!
私は隙をついて一気に廊下に飛び出した。
『だ、騙されたぁぁあ!!』
『何もねぇじゃねぇか!!』
騙された隊士達は叫び声を上げ、
頭を抱えたりしている。
そんな中、騙されずに累がいなくなった廊下を含み笑いで見詰める男がいた。
『……野蛮な奴』
『そーいうの。好きじゃないですか土方って』
『「さん」は!?』
『あぁ。つい』
『ついじゃねぇよついじゃ!!』
その男は土方と沖田。
『分かったから追えよ総司』
『…………』
『無視すな』
鋭いツッコミに、沖田は深い溜息をついた。
『……しょうがないなぁ。
そのかわり後で甘味奢れよな』
『敬語は!?』
ツッコミを入れる土方の横で、沖田は踵(きびす)を返し廊下に去って行った。
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