プロローグ

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春休み中の朝10時。家族は全員出掛けている。両親二人は仕事に行き、3姉妹の長女(18)は彼氏とデート。次女(16)は、友人達と卒業旅行。そして、あたしは留守番。特に出掛ける予定もなかったし、ニ●ニ●動画で、作業用神谷浩史なんか聞きながら、暫く放置気味だった夢小説サイトでも更新しようかと思っていた。「そーいえば、今日は土曜日だからDGSがあるな…」などと思いながら『僕だけの…』をBGMに、サイトの管理者ページを開いた時、タイミングよくチャイムの音がなるのが聞こえてきた。あたしは、BGMを止めるのがめんどかったのでそのままケータイを手に取り、自室のドアを開けたまま玄関へと向かう。 「はーい…。」と玄関のドアを開けると、目の前には作業用BGM一曲目『僕だけの…』を歌っている声優‥神谷浩史だ。 ───「隣に引っ越してきた、神谷浩史と申します。」─── 思わずあたしは聞いてしまう。 ───「あの…声優の神谷さんですよね?」─── と。意外にも冷静な声であたしは言っていたので、自分でも驚いた。 「あ…もしかして、俺の事知ってるの?そっか…ありがとね‥。」神谷さんは、DGSとかで言われているようなツンツンした部分など見えない。 「てか…えっ…。隣に引っ越してきたんですよね?」 ────「そーだよ。……これから、よろしくね?」──── 神谷さんは、そう言うとニコリと笑ってあたしを見た。 ───ここが、のちの神谷ハウスなのだった‥‥───   プロローグ終了
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