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目を開けて意識がハッキリするにつれ、分かったことは一つ。
これは幽霊やない、人間や!
オハジキをドロップだと思い、口に含むようなを間違いを犯していたのである。
頭から足まで、びっしりと俺の体にのし掛かっている。いったい何故。
玄関はきちんと閉めた。二階だからよじ登ってこれそうなものだが、窓ガラスを割られた痕跡もない。
何より、この人間が泥棒だとしたら、俺の上に乗っている意味が分からない。転んだのか?
手足も動かせないので、仕方なく、この目の前の頭に頭突きをかますことにした。
僅かに首を後ろへ反らし、目覚まし程度に頭をぶつける。
ドスッという鈍い音が響いたのち、その頭は黒髭危機一髪のおじさんのように飛び上がった。
「い、いったぁぁぁ!!」
女の声……!?
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