第一章 出会い

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 ユライシアは、いつもと同じ、憂いの色濃い目で窓の外と見下ろした。  ユライシアの部屋は、王宮の中では最上階に位置する部屋であり、同時にその最上階の部屋の中でも狭く、端の部屋でもあった。  そしてユライシアにあてがわれた侍女や侍従はわずか。  それは王女とは血筋と名ばかりの、彼女の王宮での立場を示していた。
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