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「いや、つーか、なんで俺が1個上だって知って………?」
「あ、私、1年の時先輩と同じ委員会だったんですよっ。覚えてないですか?」
「…………全然。」
委員会ほとんどサボってたし。
「それに先輩の事、学校でよく見掛けるしっ♪
なんかいっつも眠そうに歩いてますよねー!
常に寝不足なんですか?」
「いや、別に………。」
「あ、それじゃあ、あーゆうのが普段通りの先輩なんですねっ!」
「さあ…………」
こいつよく喋るな……。
バカみたいに明るく元気だし。
なんか調子狂う。
さっさと帰ろ。
「じゃ、俺はこれで…………」
「あ!先輩、ちょっと待ってて下さいっ!」
背中を向けた時、いきなりワイシャツの裾を掴まれた。
「!?」
彼女は、近くにあったバケツの中の花束から一本赤い花を取り出し、それを俺に差し出した。
「またいつでも来て下さいねっ♪椎名先輩」
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