第二章 出会い

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何気なく空を見上げると、雲が晴天を隠しており雨の到来を予感させる。 「また、雨宿りするのかよ……」 だが、荒野に雨を凌げる場所などなく、急ぎ足で抜ける事にする。 だが、そう簡単に事が運ぶ訳がなく、先ほどの爆音が道を戻ってきた。 ジークが気付いた時には、既に囲まれており、金髪の男が口を開く。 「懸賞金一億五千万クライのジークだな?」 「違います。人違いです」 さらりと言ってのけたジークに、金髪の後ろに座っているピアスを無数につけた男は、懐から拳銃を取り出した。 リボルバータイプの銃口を狂いなくジークの額に合わせ 「見え透いた嘘を吐くな」 「……面倒くせえ」 ジークは、銃を抜くと一瞬でリボルバーを持った男を撃ち抜き、態勢が崩れたバイクを蹴り倒し、残った一人の首を踏んで骨を折った。 背後から聞こえる蛮声で位置を的確に捉えると、轟音が響いた。 振り返る事すらしない隙のなさにバイク集団の一人は倒れた。 気づけば、数は半数にまで落ちている。 「冗談だろ!撃て撃て!」 動揺しながらの一斉射撃は照準も定まっておらず、ただ虚しくジークを素通りしていく。 そんな中、冷静に数人の心臓を止めていき、とうとう最後の一人となった小太りは、狼狽しながら二輪車を走らせる。 一応は狙いをつけたものの、無意味と悟り銃を下ろした。
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