第二章 出会い

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「ええ、誰かさんが起きない程の戦闘だったけど」 皮肉混じりに返したリンスに、バツが悪そうなルイスが苦笑した。 気分を変えようと 「ところで、俺は何のために起こされたんだ?」 「この先の国を調べてほしいのです。ルイスなら簡単でしょう?」 運転しながら言ったウォーリーは、前方にあった大きな岩を、鮮やかに避けてみせた。 「……今、どの辺り?」 「さっき、立ち寄った国から南に数十キロかしら」 「曖昧すぎだぜ」 「文句あるの?」 滅相もない、と軽口を叩き、地図に指を乗せる。 数分後、赤い丸印が付けられた地図がリンスの手元に帰ってきた。 「次は、フィリーズって国よ」 「そうですか……先回りは?」 言い淀んだリンスを代弁するようにルイスが答える。 「先回りは無理だ。周囲は森に囲まれてるみたいだぜ」 「なら、答えは一つね!ウォーリー、命令よ!」 「分かりました。少し荒くなるので、しっかりと掴まって下さい」 言うや否や急激に速度を上げ、ルイスが重量に従って後部座席に背中から叩きつけられた。 曲がる度に揺れる車内で、二人が吐き気を催した事は言うまでもない。
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