氷恋~優しい氷~

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日番谷隊長が怪訝な顔をする。 「だから、そう言ってるんじゃねぇか!!」 えーっ!? 日番谷隊長が私を好き?何だか、有り得ない。 「返事は?」 「へ?」 あまりの衝撃に、間抜けな声が出た。 「いいのかダメなのか、ハッキリしろっ!」 「いっ…いいです!」 ビックリして、日番谷隊長並みに大声で答えた。 「本当だな?良いんだな?」 「はいっ!」 返事をすると、日番谷隊長の顔が、安堵に緩んだ。 「良かったですねぇ!隊長、彩月♪」 乱菊さんが嬉しそうに執務室に入ってくる。 「松本…盗み聞きしてたな…。」 日番谷隊長は、今にもキレそうな雰囲気。 「あっ…私、仕事に戻りますねっ!」 私は、執務室を飛び出した。 「おいっ、彩月!」 「大好きですよ、日番谷隊長!!」 振り向いてそう言うと私は、走り出した。 何だか、昨日の日番谷隊長に倒された(?)可哀想な破面に少しだけ。本当に少しだけ、感謝した。 私を守ってくれたあの氷は、冷たかったけど、優しい氷だった。
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