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「…だから、わたしは反対したのよ?」
結局、息子は夕飯を一切食べず、妻に説き伏せられて、泣く泣く寝床に入った。
俺と妻は、息子を寝かしつけてから、ふたりでカレーを食べていた。
「明日、あの子学校行けるかしら。あんなにポチの事可愛がってたしねえ」
息子が、野良犬だったポチを家へ連れてきたのは一年前だった。当時すでに老犬の域に達していたポチを見て、俺たち夫婦は一度、家で飼うことを反対した。
だが、息子がどうしても飼いたいというので、絶対に世話をする約束でそれを許したのだ。
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