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「おや?神崎殿。王女はそちらではないが?」
エミリアとやり合った後、城門へ向かうレイスを見てポニー・トンが不思議がる。
「いや、飽きた。残り2人はもういいから、街を案内してくれ」
ポニー・トンは一瞬呆気にとられ、すぐにため息とも諦めともつかぬものを吐く。
「後で女王に言及されてもよいのか?」
「もともと、ある程度情報はあるんだ。わざわざ会うほどのものじゃない」
「そうか‥‥なら、街に行こう。知らなければ不便だろう」
もしかしたら、レイスが王女に会わなかったことについてポニー・トンに責が飛んでくるかもしれないというのに、この男は何も言わないのか。
こいつほどの者が、分かっていないわけでもあるまい。
ま、裏があるのかもしれないが。
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