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「君は物好きだ。わざわざそういうものを見たがるとは」
そういいつつも、ポニー・トンは先導をする。
「お膝元は、さぞかし活気に溢れているんだろうな」
「‥‥よくも悪くも市なのさ、この街の半分は」
闇市。人身売買。そんなものなら可愛いものだ。
たまに国家機密レベルの情報をレイス自身、こういうところから買い付ける。
しかし、人をわざわざバラして売ることだけは理解しがたい。
そんなものを食ったり煎じたりして、どうするのだろうか。
少し歩いただけで臭いが変わった。腐った、掃き溜めの臭いである。
前を歩くポニー・トンもずっと軍帽を深く被って俯きぎみで、沈黙を保っている。
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