【紅い瞳と赤い記憶】

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[Side:勝]  俺の父親は警察で、母はプロデザイナー。  何も接点がないように思えるが、昔あったある事件の捜査にあたった父に母が一目惚れ。  その後母の熱烈なアプローチの結果結婚。という、母強し!!と思わせる話を聞いたことがある。  そんなこんなで、忙しい両親はほとんど家にいなくて、それはたまに公園に連れていってもらえるぐらいでも満足するほどだった。  それでも決して嫌いになることはなく、仲も良かったんだ。  たとえ、ほとんど手料理を食べたことがなくたって、何処にも連れてってもらえなくたって、俺は、二人が大好きだったんだ……――。
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