健吾の力

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桐:ちょっと待て!…ったら、じゃないよ!…なんでまた悪ノリすんのさ!台本でもあんの、これ!?…せっかくイイ感じだったんだよ。それをさぁ、何がイイ女だよ、何が恥ずかしいだよ。この茶番劇の方が恥ずかしいわ!…そして俺のツッコミが長すぎるってんだよ! 巧:…………。 葵:…………。 桐:な、何か言ってよ。 巧:うん、これが健吾の力だ。 桐:は? 葵:このツッコミも長すぎるセリフも、健吾君らしいね。 巧:俺からの野球部への誘いも同じような感じで断ったしな。すげー涙目だったな、あん時。泣いてた? 葵:ぁ、それ気になる。やっぱり泣いてたの?…健吾君? 桐:ぇ?…な、何だよ急に…悪ノリやめたの? 巧:いいから言えよ、あの後教室も出てったじゃねぇか。な?…ほんとは泣いてたんだろ? 桐:べ、別にいいじゃん、それは。そ、そろそろ次の章いこうよ。 葵:健吾君ずるい。ちゃんと言ってよ。 桐:えぇ!? 巧:言えよ。 葵:言ってよ。 桐:そ、そんな…。 巧:早く。 葵:ほ~ら。 桐:な、泣いてたよ!…うぅ…何で二人とも思い出したくないこと聞くんだよ! バンッ!ダダダ…… 葵:ぁ、どっか行っちゃった。 巧:いいんじゃね?…次の章は俺と桜坂だけだしよ。 葵:ほんと悪ノリしすぎたかも…次の章からはちゃんとやろ。じゃあ瑞原君、次の予告をお願いします。 巧:おう!…次は『巧と葵』。お楽しみに! 葵:健吾君戻ってくるかなぁ?
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