壬生 浪士組

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「そういや―海お前、隊長格以上の格をやると言ったのに断ったて?」 食堂に向かう途中原田が思い出したように言った。 「嘘?! なんで断ったの?!」 「上に行けば、やる事が増えるからです。」 「羽田さんは、とんだめんどくさがりだね。」 ハハッ、と笑いながら源さんが言った。 「寧ろ、平隊士の方が多いような…」 永倉のその呟きに海は、反応した。 「そうなんですか? 不覚でした。 上に行けば、やる事が増えると思っていました。」 「ハハハ どこまで、お前はめんどくさがりなんだ!」 笑いながら原田は、海の背中を叩いた。 「痛いので止めて下さい。 い……原田さん。」 「左之は、力加減を知らないから…」 「まぁまぁ さぁ、食堂に着きましたよ。」 源さんが、扉を開けるとそこには、広い部屋に、長い机が幾つか置いてあった。 源さん、原田、藤堂、永倉は入って行くと、適当に座った。 源さんと藤堂が向かい合い、源さんの隣に永倉、藤堂の隣に原田が座った。 「何処に座ってもいいんですか?」 「あぁ、基本的にね。」 海の質問に永倉が答えた。 海は一番近い、永倉の横に座った。
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