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「総司。」
「はい?」
沖田と土方は、土方の吸うキセルのせいで煙たくなった土方の部屋にいた。
土方は、相変わらずの怒ったような顔、沖田は、いつもの笑顔だった。
「お前と羽田を理由をこじつけてでも、同室にする。
そして、羽田を見張れ。
もし羽田が長州間者と分かった瞬間
総司、お前が羽田海を斬れ」
沖田の顔から笑顔が消え、そして驚いた顔になった。
「これは、ただの沖田総司に言ってるんじゃない。
副長助勤一番隊隊長沖田総司に向けて言ってるんだ。」
途端に、沖田は真面目な顔になった。
「はい……。」
それだけ言うと、沖田は部屋から出た。
「羽田…海か…
近藤さん、やっぱあんたは優しすぎるぜ…」
フッと笑うと土方は、キセルを吹かした。
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