まるはっちん

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トンネル内からは*田の叫び声と共に、 「ま~るはっちん!チャランチャランチャチャチャ、チャランチャランチャチャチャ・・・まるはっち~ん、まるはっち~ん♪」 「ま~るはっちん!チャランチャランチャチャチャ、チャランチャランチャチャチャ・・・まるはっち~ん、まるはっち~ん♪」 ・・・と声が聞こえていた・・・・ 「許してくれ、許してくれぇぇぇぇぇ!!!*川ぁぁぁぁ・・・・・・!!!!俺が悪かったぁぁぁぁ!!!」 「やめろぉ!やめろぉ!やめろぉ!やめろぉ!やめろぉ!やめろぉ!ギャアアアアアアアァァァァ!!!!」 それきり、声はピタッとやんだ・・・・・ しばらくして、放心状態になった*田がフラフラとトンネルから出てきた・・・・・・ 失禁していた・・・・・・ 結局、彼らはふらふらになりながらも、*田の家に行った。このトンネルから一番近い場所だったからである。 「あら、ずいぶん久しぶりねぇ。*合くん、*西くん。」 「どうもご無沙汰しております。お姉さん。」 疲労困憊ながらも二人は愛想笑いしながら答えた。 「俺、水飲んでくる・・・先上がっていてくれ。」 と*田は台所へ向かった。 二人は、2階へと上がっていった・・・・ さて、*田の部屋で、 「おい、あの時、どうしてたんだ?*田?」 「どうしたも何も無いって。あの気味の悪い化け物が俺を捕まえて・・・・トンネルに引きずり込んで・・・」 「で?」 「俺の周りをぐるぐる回りながら、まるはっちん、まるはっちん、まるはっちん・・・とか言って消えた・・・」 「いやぁ・・・えらいもん見ちまった・・・しばらく夢に見るなぁ・・・」 「お前ら、俺を見捨てただろ??」 「しょうがねーだろ。あの状況じゃあ。」 「まぁ、何とか逃げられたんだから。まぁ、よしとしようや。」
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