将来

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バタンと閉じたファンデーションをポーチにしまい、 最近発売された新色のグロスを唇になぞるようにつける。 発色のいいグロスを唇を合わせのばすと、 髪の毛をコンコルドでまとめ上げた。 「…あれ、都紀?」 鏡に映るベッド。 大智が起きたことに気がつくと、 あたしはカバンに財布とパソコンのMOを入れた。 「サラダと、スープ。 用意したから勝手に食べて?」 テーブルに置かれたサラダにラップをかけた私は、 大智の為に買った果物を幾つか見せた。 「剥くの面倒だけど、美味しいって有名だから」  
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