将来

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綺麗な大玉のグレープフルーツもサラダの横に置き、 「じゃ、行ってくる」 私は靴箱から買ったばかりのヒールを取り出し、 家を出た。 "行ってらっしゃい"も言う暇がない。 それを大智が寂しいと感じている事くらい、 長年一緒に居れば分かる。 だけど… 口を開けば彼の性格だから、 「行くの?」って辛そうな表情を向けることくらい想像つく。 何度もこの事で、 私たちは喧嘩になりそうだった。  
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