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「ふ~ん。」
明らかに敵意むき出しの彼女に言い訳のように言う。
「その時ちょっとイライラしてたけんが……。」
「八つ当たり……ねぇ。」
その言葉にムカッってした僕はいつの間にか言い返していた。
「だってさ、一瀬が昼休みにおらんけんが……普通はそう思うやろ!?」
「自分が曜日間違えたとに、逆ギレ……ねぇ。」
「いや……。そういう訳じ………」
ボクッ!!!
(痛っっって!!)
突然二の腕を殴られた僕は目を見開いた。
チラッと目に入った一瀬の姿。一瀬も突然の出来事に驚き、口が軽く開いてたままになっていた。
「何すっと!!」
声を荒げて言っても、臆する事なく返される。
「何?文句あっと!??」
「………。」
彼女の凄みに、僕は何も言えなくなった。
それを確認した彼女は顎で僕に「謝れ!」と、合図する。
二人のやり取りをただ黙って見ていた一瀬は、「もういいよ。」と彼女を止めようと手を上げかけた。
だが、彼女は僕にもう一度顎で合図した。
言わなくちゃいけないと思ってたけど、まさかこんな形で言う事になるとは……。
(あ゙あ゙ぁぁぁ~っっ!!!)
頭の中のモヤモヤとした考えが纏まることなくグルグル回る。
無意識に頭をかきむしった。
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