告白

4/27
前へ
/242ページ
次へ
  靴箱の近くで呼び止められた僕は、靴に履きかえ外へ。 夏の頃に比べ、だいぶ涼しくなっていた。 それでも強い陽射しに照らされて、二人は校舎に沿って歩き出した。 グルッと校舎を半周し、左手の窓の向こうにさっきの靴箱が見えた。 放課後だから、ほとんど人はいない。 「で、どこに行くと?」 男同士で無言で歩くのも気持ち悪いし、聞いてみた。 「ちょっと話しのあるけんが。」 先を歩く高木は、振り向きもせず言った。 ………。 「おい(自分って意味で『俺』みたいなかんじ)。わい(『お前』って意味かな?)になんかしたっけ?」 別に、人に聞かれて嫌な話を二人きりでしたことないし…。 わざわざ呼び出されることも初めてだった。 「うんにゃ。話しのあるとは、おいじゃなかばい。」 ??? 「じゃあ、誰が?」 いつの間にか、並んで歩いていた。
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

695人が本棚に入れています
本棚に追加