早すぎたお披露目

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次の日、マスター以外、家の人が誰も居ないみたいなんで、あたしはパソコンから出た。 こんなところに入ってるのも、マスターの家族に、あたしの存在をバレないようにするためだ。 液晶画面を行き来出来る仕組みについては……まぁ聞かないで欲しい。 「マスター?何してるんですか?」 マスターは携帯で何かしていた。 「ニ~~~コニコどーが♪」 マスターが聞いていたのは、ニコニコ動画の時報集だった。 この家には、マスターのパソコンとマスターの“オトン”のパソコンがあるらしく、オトンのパソコンにはインターネットが繋がっているけど、マスターのパソコンには繋がっていないらしい。マスターは昨日、オトンに黙ってケーブルを差し替えてインターネットを繋ぎ、あたしをダウンロードしたんだとか。 そんなわけで、休日は携帯でしかネットが出来ないみたい。 でも………。 「宿題、あるんじゃないんですか?」 「……」 「追試、近いんでしょう?」 「……」 パチン、とマスターは勢い良く携帯を閉じる。(壊れるって……) 「……テト……」 「な、なんですか?」 ていうか、顔が近いんですが。 「……歌うか!」 「……へ?」 「時報くらいやったら耳コピしたし。練習程度に、な」 ニヤリと笑って“UTAU”を起動するマスター。 キター!!(゚∀゚)
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