プロローグ

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当然その少女の声ですぐ前を行く俺にも注目が集まる訳で…。 俺と少女を見終えた周りの人々は何かを悟り、俺に対して冷たい目線を、荷物持ちの少女にはどこか暖かみのある優しげな目線を投げかける。 ……はぁ。面倒なことが起こりそうな条件が揃ってしまった。 恐らくかなりの高確率で心優しき町の住人(内、荷物持ちに下心満載な者も含む)が荷物持ちの手伝いを申し出るだろう。そしてその住人は俺に向かってグダグダと長いだけの説教を延々と繰り返すに違いない。 こうなると、非常に面倒である。仕方がない。これ以上状態が悪化しないように手を打つか。 ……面倒くさい。 今、『そんな妄想じみたことあり得な~い』なーんて思った奴、手~上げろ~。 今までに3回(内2回下心あり)もあったんだぞ…。
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