ある日、それは突然に。

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俺はテクテクと泊まっている宿に向かって歩みを進める。 すぐ後ろで鬼畜だなんだと喚いているバカを怒るのも、ダルいからしない。 おっ、静かになった。まぁさすがに10分も嫌みを言うと、貶す言葉も見つからないか。 「そーだ。魔法私にも教えて下さいよ。フィーさん前に私にも素質があるって言ってたじゃないですか~。」 何を思い立ったか知らんが急にとち狂った考えを口にする荷物持ち。 仕事するのもダルいのに俺に面倒なこと押し付けようとしてんじゃねーよ!! 「面倒くさい。そのぐらい自分でやれ。基礎は教えただろ。」 「ええ。確か想像したものに魔力を込めるだけ、でしたっけ?それぐらい出来ますよ。現に今自分の肉体強化をしてますし~。私が教えて欲しいのはそんなんじゃなくて、魔法になる前のイメージはどんなものを想像すればいいのかなんですけど~。」
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