始まり

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信じられない…ずっと一緒に居られると思ってたのに… 一気に地獄へと突き落とされた感覚になった。 「ねえ、どこへ行っちゃうの?」 あの言葉が信じられないのか、半信半疑で聞いてみる。 「……東京よ」 東京…今、理子たちが住んでいる山梨県からは、とてもではないが、6歳の子供の足で辿り着くことは、限りなく不可能に近い。 一見、狭いようで広い、まるで迷路みたいな構造をしている。 「正くん…それって本当?」 頭の中の整理が全く出来ていない状態で、正之にも同じことを聞いてみる。 「………」 正之は何も言わない。 ただ、俯いて唇を噛み締めながら、襲い掛かる強い衝撃にひたすら耐えている様に見えた。 .
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