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現在時刻08:43。
現在地雅心宅。
集合時間09:00。
なかなかにヤバい。
そして、俺は鳳月を、鳳王ビルに送り届けた後、鳳月のイヤリングを取りに行くついでに、兄貴を起こしに来たんだが……
「兄貴早く準備しろよ!」
兄貴は寒さからか中々起きず、今だ着替えてる状態だ。
「うるせぇな……」
兄貴はそう愚痴をこぼしながら、ズボンをはく。
「後一分で支度しろよな!イリアいるか!」
俺は兄貴にそう怒鳴った後、イリアを呼んだ。
そう――今日はイリアもついていく。
なんせ、あの人の実の妹であるんだから――当然だ。
俺が呼んで数秒後、赤いドレス姿のイリアが現れた。
「なんですか?鬼心」
「お前も《表》に出るんだから、そんなゴスロリみたいな服じゃなくて、普通の服着ろよ?」
「普通?どんな服ならよろしいんですか?」
普通の服だっつってんだろ。
「夏に色々と俺ん家に来ただろ?そん中の誰かの服にしろ」
「鬼心。私の記憶だと、女は全員浴衣姿だったと思うんですが?」
そうだった……
あん時花火大会だったから全員浴衣だったな……
「じゃあ鳳月が着ていた服でも再現しとけ」
「わかりました」
イリアはそう返事をすると、赤いドレスが一瞬にして消え、白いニット帽に白いジャケット、白いミニスカートに白いニーソックを履いた姿になった。
「お前朝いたんだな……」
呆れる俺。
「可愛いですか?」
そう言って、くるりと回ってみるイリア。
うん。
お前の体躯は小学校高学年並だからな。
似合い過ぎてる。
特にミニスカートが。
「あぁ可愛いよ」
俺がそう言うと、イリアは嬉しそうに微笑んだ。
「クソババアが色気使ってんじゃねぇよ」
すると、着替え終わったらしい兄貴が、イリアに向かって言い放った。
「クソガキが……黙ってろ」
対するイリアは、殺気剥き出し兄貴に言う。
「あのさぁ、喧嘩しないでくんない?兄貴は黙ってろよ」
俺がイリアに味方したため、兄貴は一人になってしまった。
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