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「冷たいなぁ鬼心君。まるで、男が犯った後から急に冷たくなるくらい冷たいよ」
…………
なんとツッコミを入れた方がいいのか分からない鬼心。
「……まぁいいや。飛行機の手配はしとくから、さっさと帰れ」
「本当に冷たいわね。まぁいいわ……じゃあね鬼心君。また今度」
その言葉と共に、狐神姉弟は消えた……
「ふぅ、後は死体処理……か」
鬼心は溜め息をつきながらも、携帯を取り出し死体処理屋に電話した。
◇
「これ、アンタの仕業だったんでしょ!!」
怜璃は帰ってきて早々、部屋でくつろいでいた雅心に怒鳴った。
「そうだけど?」
「そうだけどじゃないわよ!何でアンタは来てないのよ!」
うん?
怒ってるのは、俺が来なかったからか?
「なんだ鳳月。お前は俺もアソコに行って欲しかったのか?」
雅心はからかうように怜璃に言う。
「なっ!!///そ、そんなわけないでしょ!!誰がアンタなんかと……」
あ、あれ?
なんで顔赤くしてんの?
もしかして……
「図星か?」
「ち、違うわよ!!///」
そう顔を赤くしたまま、怜璃は風呂にドスドスと足音を立てながら、風呂場に行ってしまった。
どうやらご飯は、ディズ○ーランドですでに済ませていたみたいだ。
その後、風呂から上がった怜璃は雅心と一度も言葉を交わさず、そのまま寝室へ行き、寝てしまった。
◇
怜璃が寝静まった深夜――
鬼心はいつだか黒猫に会った森林公園にいた。
そして、そこには雅心意外に二つの人影があり、一つはもう一つの人影に背負われるような形だった。
「お前……」
鬼心はそう切り出す。
「あなた……ウフフ。まるで私達が夫婦みたい///」
そう言って、両手を頬に当てながら、クネクネする銀髪の女性。
女性が両手を離した為、女性が背負っていたモノが落ちた。
「わかったから丁重に扱えよそれ」
そう言いながら、鬼心は落ちたものを広い上げた。
そして……
「お勤めご苦労様。愛してるよ。また、よろしくな?」
鬼心はそう言って、女性の唇に自分の唇を当てた。
数秒後には唇を離し、鬼心はその場から消えた……
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