11人が本棚に入れています
本棚に追加
「暗い…冷たい、誰か助けて!」
何度も私は、心でそう、叫んだ…
2500年 冬
私を見つけてくれたのは、彼だった
「うーやっぱ、スールランドが氷の国って言われるだけあるな。ん?なんだこれ?」
彼の足下は、やはり氷で出来ているが、氷の中に何かがあった。
「どうした、ソラ彼の背後から、彼の名を呼ぶ一人の男が来た。
「あっ、父さん何かが、この中にあるんだ」
ソラと呼ばれる青年が氷を指差しながら言った。
「なんだって?」
もう一人の男が、ソラの居る場所にいって、見てみると、何とそこには、少女が一人氷の中に居た。
「これは、一体、と、とにかく何か機材を持って来るともう一人の男は言って小屋の中に入っていった…
数分すると、男は氷の一部を切り出すような機械を持って来た
「ソラ、少し離れてろ」
そういって男は氷を堀始めた。
20分位して円柱状に切り取られた氷の一部、その中に入っていたのは、やはり少女だった二人は、急いでその氷を少女ギリギリに切り出しっていった。
そして小屋の風呂場でお湯をかけていった。数十分後、彼女を覆っていた氷が全部溶けた。
「ソラ、さっきは、無我夢中でその子を助けたけど、もう心臓はとソラの父が言いかけた時だった。」
「父さん、この子生きてる…心臓が動いてる。息もしてるし…」
「何!!」
父親も確かめてみたが、息子が言った通りだ、さっきまで白く冷たかった頬も赤みがさしていた。
それから、一緒に小屋にいた女性に彼女の着替えをしてもらい、ソラの部屋のベットに寝かせた。
2時間後、彼女は、ゆっくりと瞳を開き目を覚ました。
「こ…こは」
ゆっくりと発せられた言葉に答えたのは、ソラ
「ここは、俺の別荘だよ。君、名は?」
「ヒカリ、あなたは?」
最初のコメントを投稿しよう!