氷漬けの女の子

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とか文中の『想っています。』とかは、良かったんだけど、『愛しています』とかを書くのは、だめだったんだ…だから、恋人とかは数字と文字を使ったり、暗号化して手紙を出してたの。」 ヒカリは、ありのままに話した。 「もう帰るか?」 落ち着いたところで、ソラがヒカリに聞いた。 「うぅん…もう一つだけ行きたい所があるの…」 「そうか…」 二人は、立上がりヒカリが言う方向へ歩いて行くと、一際きらびやかな部屋へと入って行った。 そこは『王家の歴史』と札のある部屋だった。 「…ヒカリは王家と何か関わりがあったのか?」 「う…ん、少なからず…ね。」ヒカリは渋々言った。 「そうか。」 ヒカリは、何かを探すように展示物を見ていた。 「何探してるんだ?」 ソラが聞いた。 ヒカリは、ソラを見ていった。 「ソラは、考古学も勉強してるんだよね?」 「うん、父さんみたいな考古学者になるためにな。」 「じゃあ、ルーリア王って知ってる?」 ルーリア王…200年前に5つの国を束ねていたという王様 「知ってるけど?」 「じゃあ、ルーリア王に娘…姫がいたって言うのは知ってる?」 ヒカリは平然と言った。 「は!?マジで!そんな話初めて聞いたよ!」ソラはちょっと興奮気味だった。 「みたいだね…一切そんな事を記してある書物も、装飾品も無いもの…」「それって、世紀の大発見だよ!」 ソラの瞳は輝いていた。それに引き換えヒカリは微笑ましく笑っていた。 それから二人は家へと帰った。 帰る途中ソラは興奮が覚めない様子だったが、ヒカリは逆に沈んでいた。 「どうしたんだ?さっきからなんかおかしいぞ?」 ヒカリの様子が気になったソラが言った。 「ううん、何でもないの!でも、ちょっと気になる事があってね!」 ヒカリは、無理に元気を出そうとしているようだった。 「……あ!そうそうお姫様の名前なんて言うんだ!?」 ソラはヒカリの元気を取り戻そうとして質問した。だが、それはヒカリにとっては、あまり聞かれたくない質問だった。 「ヒ……H.メキナ・ルーリア…」 「…ごめん、ありがとう」 「どうして謝るの?」 「ヒカリが…悲しそうだから」 「え!?」 ヒカリは、驚いていた。 「そんな事無いよ!」 ヒカリは必死に笑顔を作った。
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