魔球。

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――――――――――――――――――― 「ねぇ、リョウちゃんって本当にフォーク好きだよね。たまには他の球も練習すればいいのに。」 懐かしい女の子の声。 それに対して俺は 面倒くさそうに 言葉を返していた。 「うるせーな。お前には関係ないだろ。」 つい冷たく言い放つ。 だが彼女は笑顔のまま 黙ろうとはしなかった。 「関係あるよ。だって私、リョウちゃんが甲子園で投げるとこ見たいもん。」 「子牛園?そんな訳わかんないとこで投げなくても、俺は毎日マウンドに立てれば充分だよ。」 「じゃあ先ずは、このチームのレギュラーにならないとね。頑張れリョウちゃん。」 「だーから、お前には関係ないだろ!」 「関係あるよ。だって…」 これが、俺の見た 昔の記憶――。 ―――――――――――――――――――
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