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「さて…と…。あ゙~…面倒だ…。」
俺は街の中心にある自然豊かな公園に来ている。これから、行うのは俺の体質を利用しての犯人捜しである。
「チッ…もう、イロイロ集まって来てやがるな…。」
周りを見れば、精霊から魑魅魍魎の類まで様々なモノが集まって来ている。
「はぁ…まぁいいか。取り敢えず…シルフ・エアリアル達はこっちに来い。」
言うが早いか、直ぐにシルフ・エアリアル達が俺の周りを囲う。姿は、若い女性であったり、小人に羽が生えたモノ、小さな光球など様々だ。
「それじゃ…。」
俺は捜してもらいたい人物の事を話し、捜索を開始してもらった…。
「さて、仕込みは終了…後は報告を待つか…。」
…まぁ、後は特にする事はないんだが、非常に気になる事はある。
俺の後方100mにいる怪しさ大爆発の三人だ。シア・ルー・キリの三王がいる。
三者一様の目深に被った帽子にサングラス、マスク。そして、何をとち狂っているのか、この糞暑い日にロングコートを着てやがる…。
ついでに言うと、更にその後方には、同じ格好をしたバカ親…いや、バカ男がいたりする。
「はぁ…あれで、ばれてないつもり…なんだろうな…。」
はっきり言ってモロバレだ。
と言うか、逆に目立ち過ぎてんだよ。気付け。あ゙~、後ろで子供が指差してるよ…。
「…俺は知らん。赤の他人を決め込むか…。」
しかし、奴らはそんなに暇なのか?
かれこれ二時間はついて来ているぞ。
「…うぜぇ…。」
俺はおもむろに携帯を取り出し、迷わず『110』と押した。
「はい、こちら全界治安指令署です。」
まぁ、いわゆる警察のような組織だ。
「って、お~、この番号は悟君じゃ~ん!元気してる~?」
「相変わらずだが…お前も仕事中だろうがその応対でいいのか?」
「いいの、いいの!バレやしないって~。あ、また親父さんにストーキングされてんの?」
「今回は四人だ。」
「お~相変わらず大人気だね~。OK、OK回収しに行くよ~。」
「頼んだ。」
五分も経たないうちに後方が騒がしくなった。
…………………………。
「やれやれ、あの阿呆共は面倒をかけさせやがる。」
後ろを振り向くと既に四人の姿は失くなっている。
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